リンパ浮腫の原因・症状

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リンパ浮腫の原因

リンパ浮腫とは、正常であれば回収されるはずのリンパ液の流れが滞り、腕や脚などの皮膚の下にリンパ液が溜まってむくんだ状態を言います。下記にて、リンパ浮腫の主な原因をご紹介します。

がんによる要因

がんによる要因

リンパ浮腫が生じる原因として、乳がんや子宮がん、卵巣がんなどのがん治療の際にリンパ節を切り取ったり、放射線を当てたりする治療によるものがあります。がんの治療は可能な範囲のがん病変を取り除く必要があるため、がん病変の周囲のリンパ節も一緒に取り除くことがあります(リンパ節郭清術)。また同時に再発抑制として放射線治療を並行することもあります。これらの処置によってリンパ管が切り取られ、リンパ液を十分に送り出すことができなくなった結果、リンパ浮腫が発生します。

その他の要因

疲労・ストレス

疲労やストレスが溜まることで、リンパ浮腫を引き起こしやすくなると考えられています。適度に休息をとり、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。

肥満

肥満もリスク因子の1つです。運動不足や不規則な生活を続けていると体重増加に繋がりますので、日頃から無理のない範囲での運動、栄養バランスのとれた食事など、規則正しい生活を心がけましょう。

皮膚からの細菌感染

皮膚での細菌感染がきっかけで起こる炎症も、リンパ浮腫のリスクを高めて、症状の悪化を招く恐れがあるとされています。自然と触れ合う機会が多い方は、小さな怪我にも注意して行動するようにしましょう。

リンパ浮腫の主な症状

むくみ

リンパ浮腫の代表的な症状にむくみがありますが、症状の進行具合によって程度が異なります。

初期の浮腫

指で押すと、指の跡がそのまま付きます。一般的に朝は症状が軽く、夕方になるにつれて悪化していきます。好発部位は様々ですが、足の付け根、内腿、上腕の内側などに多く見られます。

中期の浮腫

リンパ液の影響で皮下脂肪が炎症し繊維質が作られるため、押しても硬く跡が付きにくくなります。中期になるとリンパ浮腫による手足の左右差が目立つようになります。さらには皮膚の赤み、多毛といった皮膚症状が出てくる場合もあります。

後期の浮腫

進行が進むと肌のざらざら感、赤み、リンパ液の漏れが生じます。朝になってもリンパ液が戻りにくくなり、1日中リンパ浮腫の症状が続く場合では、日常生活に大きな支障を来すようになることもあります。

足の指が硬い

足の指が硬い

足の人差し指をつかんでみて、「硬くてつかみにくい」と感じた場合はリンパ浮腫を疑いましょう。指の付け根も、リンパ液の流れの影響を受けやすい部位となります。

蜂窩織炎

蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、皮下組織に溜まったリンパ液に細菌感染が起こり、赤みや痛み、発熱を起こす合併症です。通常1週間程度で落ち着いてきますが、重症度によっては浮腫の悪化が長引くケースもあります。

象皮症

リンパ浮腫の後期では、皮下組織が繊維化することで、皮膚がまるで象の皮膚のように硬く変質する象皮症(ぞうひしょう)になることもあります。

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